語学ではなく語楽、楽しむからこそ好きになる

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2012年8月に上海に赴任してから2年以上が過ぎました。着任した当初を思い出すと、まず頭を悩ませたのが、どの家に住もうか、どこの中国語学校へ通おうか、という問題でした。まずは家探し。赴任前から租界風情の残る老房子に住めたらよいなと漠然と考えていたものの、老房子は管理が大変だから中国初心者が住むのは無理だと友人に助言され、がっかりしながらマンションの一室を借りました。次は、どの中国語学校を選ぶかです。ここで、諦めた老房子の夢を思い出しました。

住めないのならば、老房子の学校に通えばよいのでは?!

というわけです。探してみますとあるものですね、老房子の中国語学校。漢院の淮海校です。

さっそく訪ねてみますと、フランス租界の小さな通りに面したテラスにテーブルと椅子が出ています。プラタナスや泰山木の木陰で気持ちがよさそう。その奥に小石を敷き詰めたような外壁の洋館が佇んでいます。玄関をくぐると受付も待合室も、いかにも洋館らしい雰囲気のなか、「下午好~」「こんにちは」と中国語と日本語で声がかかります。安心して、日本語で中国語を習いたいのですが…、と切り出しました。

待合室でお茶を頂きながら学校の説明を受けたところで、この学校に通おう、とその場で心を決めました。その後、実力テストを受けます。大学と職場で少々中国語を学んだことがあり、ピン韻の発音方法と簡単な単語だけは分かる、というレベルから教本をスタートすることになりました。当初は平日は教師派遣をお願いし職場のそばで、休日のみ学校で学ぶというスタイルで始めましたが、すぐに平日夜も学校へ通うようになりました。宵闇の中、玄関や窓から漏れる暖かなシャンデリアやテーブル灯の光はとても美しく、とくにクリスマスの季節などはクリスマス・ツリーが玄関の奥に見える様など、さながら子供の夢の世界。夜の老房子もとても素敵なのです。

さて、漢院に通うことに決めたのには、老房子であるほかに、もうひとつ理由があります。海外赴任となると、現地での友人はもちろんゼロに近い状態です。そんななか、学校で友人を探せたら、と考えていたのです。漢院には、カラオケ課のほか、時により映画課や高級中文課などが開講され、こうした特別クラスに参加をすれば一緒に学ぶ仲間を得られます。また、年5回程度のパーティ、年3回程度の旅行もあり、自由に参加できるのです。

まずは特別クラスのカラオケ課にチャレンジ。もしかして、オジサンのKTV対策だとか、古い流行歌の練習のようなものかも、と思っていたのですが、初めて参加したときの曲は、リリースされて間もなかった曲婉婷の「我的歌声里」。しっとりとしたピアノ伴奏のバラードで、男性もよくカバーし、また2012年当時は電話の呼び出し音でも良く使われていたヒット曲です。こんな曲を覚えられるのなら、と参加を決意、同学の皆さんをもすぐに仲良くなり、日曜日のカラオケ課はすっかり習慣となりました。学ぶ曲はバラエティーに富み、テレサ・テンの往年の名曲から、おもしろおかしく老若男女が楽しめる振り付けまで着いた曲まで。2014年の夏には筷子兄弟の「小苹果」を学びましたが、これも公園などでかかっていて皆さんが踊っていたりします。このほか、映画課にも参加したことがあります。予習として映画を視ておき、その後授業で台詞の意味などを学びます。物語が背景にあると、どの単語がどのような場面にふさわしいのか、具体的に学ぶことができます。

もうひとつのパーティでは普段は交流のない八佰伴校や中山公園校の先生や学生の皆さんともお会いでき、交流の輪が広がります。クリスマスだけでなく、元宵節や中秋節、秋の上海蟹パーティもあればBBQパーティも入り、多彩です。思い出深い2013年の上海蟹パーティでは200匹をその場で茹でて、雄雌1杯ずついただきました。紹興酒と上海蟹を老房子で食べる、何とも上海らしい催しでした。

最後に、旅行です。何回か参加していますが2014年7月は、浙江省安吉でラフティングでした。中国のレジャーとしてのラフティングには急流くだりの要素と大きな水鉄砲などで水を掛け合う水遊びの要素がありますが、安吉は後者がメイン。皆でずぶ濡れになりながらラフティングを満喫しました。こうした旅行の間も、学生同士は日本語ですが、先生との雑談はもちろん中国語を頑張って使います。こうして、とにかく喋る、という訓練をしていくうちに、少しずつ中国語を使うことへのためらいが減っていくのです。

中国語は四声が難しいことに加え、中国人の皆さんは出身地などの方言の影響をとても大きく受けているためか、こちらが正しい発音ができたと思ってもなかなか意思が通じない言葉です。日常的に使える中国語を覚えるためには、とにかく沢山聞き、そして話すという方法しかないと思います。漢院は、学校でありながらも多様な活動を通じて、沢山聞き、そして話す機会を提供してくれます。これからも漢院で楽しく中国語を学んでいきたいと思います。

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